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wonder planet

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実習

実習について


ヘルパー3級の実習には、
「模擬実習(清拭、介助などを専門学校の実習室にて実地訓練を受ける)」
と、
「体験実習(実際の老人保健施設へ行き、現場の人について実習する)」
が、それぞれ2日ずつ行なわれた。

☆模擬実習

いつもの講習会場とは別の、専門学校の施設を使って行なわれた。
朝9時~5時と、フルの時間を使い、さらに10人程度のグループに
分かれて、担当講師の先生からいろんな技能を学んだ。
○清拭(身体をタオルを使って拭く)の方法
○ベッドメイキングの方法(これは、おまけに教えてもらった)
○身体介助(寝返り、上半身を起こす、ベッドから立ち上がる、
 寝間着の着替えをする、等)
○足の清拭
○車椅子の種類と、特徴、そして実際に押して段差を通る練習

車椅子は、大きく
「自分で動かす(手動、電動)形」と
「自分で動かすことの出来ない人の為の形」の
2種類がある、ということを知った。
そして、どちらの形にせよ、小さな段差を通り抜けるのは、大変な
ことだった。私のような非力な人間では、介助しててもなかなか
通り抜けることは大変だった。

足の清拭は、2人ペアで、行なったのだが、これがあまりに気持ちが
良かったので、家に帰って母にやってあげた。

☆体験実習

体験実習は、県内のいろんな施設へ2~4人グループになり、バラバラに
受け入れられて、実習を行なった。私は、家からかなり離れた施設になった
ので、実習の日は5時に起きて出かけた。

「一日目:デイサービス実習」

デイサービスとは、日帰りで、入浴、食事、レクリエーションを行なっている
介助サービスの事である。自宅で入浴が困難なご老人が、介護ランクによって、
週1~5日、送迎車でやって来る。
実習は、送迎のマイクロバスに同乗する所から始まって、昼食の介助、
(入浴の介助)←3級はなし、レクリエーションを行なった後で、各自宅まで
送り届ける所まで行った。

現場は非常~に大変で、目まぐるしく動き回って、へとへとになって終わった。
教えてもらう、というより、単なるヘルプで派遣されたような印象を受けた。
(施設が悪い、ということではなく、実習生を充分に教える余裕がない)
今なら、「1~2歳児をかかえた母親と同じ位大変」と言える。しかも、
介助の相手は、自分の赤ちゃんではなく、他人のご老人。自分よりひとまわり
大きい男性もいる・・・・
・・・きれいごとではすまされないと思う。心のケアが大事と言われているが、、その前の基本的な介助でへとへとになっている現場がそこにあった。
来ているご老人達は、私が「実習生」だということは知らない。だから、
「ちょっと、トイレ手伝って」と急にいわれたり、(しかも、
他に手の空いている人がいなかったりする)
「また来てね」と言われたら、
「いいえ、私は単なる実習生で・・・」などととても言えなくて、
「また、来ますね」と、答えてしまった。

「二日目:ホームヘルプ実習」

ホームヘルプとは、言葉の通り、介助の方の家におじゃまして、希望される
用事(家事や介助)をお手伝いする仕事だ。
1日あたり、午前と午後に分けて、2軒のお宅へヘルパーさんについて
車を使って実習に行った。
一軒目のお宅は、まだまだ元気な男性のご老人で、主に「家の掃除」が
仕事であった。ヘルパーの掃除は、ダスキンなどの専門業者が行なっている
掃除とは異なり、
「原則、そのお宅の用具を使って」掃除することになる。
だから、水とバケツしかないとすれば、水とバケツをつかって行なうことになる。
そのお宅は、結構大きい家だったので、すべての部屋の掃除の他、
水拭き、トイレ、風呂場(私はしなかった)などで、やっぱり大変だった。

2軒目のお宅へは、一旦施設へ帰って昼食の後に訪問した。
ここは、脳出血?で倒れた元学校の先生がお住まいで、身体の一部と
動作や言語が不自由になっていた。
ヘルプの中身は、部屋・トイレ・風呂場の掃除と食事作り。
3日分の食事を作りおきして、冷蔵庫へ入れて、その時不在だった家族の
方へ、食事内容の書置きを残して、終わった。

※食事作りは、特に注文がなかったので、こちらでメニューを考えて、
買い物から調理までヘルパーが行なった。(私は手伝い程度)

プライバシーがあるので、訪問介護のお宅の様子については、ヘルパー
同士でも、あまり話さないように、ということを講習で習っていた。
でも、きっといろんな家があるので、ヘルパーさんはやっぱり
どこかでストレスを吐き出さないと、大変だな・・と感じた。

二日目の実習を終えた感想としては、
「施設で働く」方が「ヘルパー」よりも大変だった。
ホームヘルプは、契約上の時間枠がある。(1時間とか、2時間とか)
場所も、いろいろ移動するので、それなりに気分転換が出来る。
でも施設内では、一応その日の受け入れ人数が決まっているようだが、
臨時に来る人もいるだろうし、職員の休みもあるので、余裕がなさそう
だった。
それに、いろんな症状の方がいる。(もちろん痴呆の方も)
食事中も、休み中も、とても「和気あいあい」という雰囲気ではなく、
皆たそがれている感じだった・・・・

「心の交流」をするなど、まだまだ私の考えは甘いなーと実感した。
そういう役割には、又別のボランティアの方だとか、専門職の方が
入らなければならないと感じた。職員の方たちにそこまで求めるのは
(今の現状では)無理かもしれない。

映画やドラマで表現されている「老人介護の場」は、いい意味でも
悪い意味でも誇張されているんだなーと思った。






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